登山中は、重たい荷物を背負い続けるため、どうしても腰に負担がかかってしまいます。トレーニング不足であれば、なおさら。とくに重たい荷物を背負うときは、「ぎっくり腰」には注意が必要。
以下の『登山中の腰痛対策』についてご紹介します。
腰痛とは
腰痛とは、腰に痛みや炎症などを感じる状態をさす言葉。
腰痛といえば、『ぎっくり腰』がありますが、急に無理な動作をしたときなどに起こります。脊椎(せきつい)をささえる筋肉の付着部のはがれや、内出血が原因と考えられています。数日で治る場合がほどんどですが、クセになる場合もあるので注意が必要。
登山中では、普段より重い荷物を持って筋肉の負担が過剰になった場合や、寒いときに起こりやすくです。
ザックを背負う姿勢などにも注意しましょう。
重いザックを背負うときに「ぎっくり腰」を起こすことがあるので注意。片膝になってザックを太モモに乗せ、肩を深くショルダーベルトに差し込んで、ザックを背中に乗せてください。
その他の一般的な腰痛は、若い人は椎間板ヘルニア、高齢者は脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)によるものが多く、この場合、医療機関での治療が必要です。
腰痛の原因
山で腰痛の原因は、次のようなものです。
- 筋力不足(とくに腹筋と背筋)
- 重い荷物を背負う
- 寒さで筋肉が収縮している
腰痛の予防対策
腰痛の予防対策としては、次のようなものがあります
- 腰のサポートグッズを使う
- ストレッチ
- 筋肉トレーニング
- 薬を飲む
サポートグッズを使う
腰を保護し、保温にも役立つグッズが『サポーター』。
腰サポーター(腰ベルト)は、腰痛の予防対策のナンバーワン。腰痛なら必ず手にしてください。
また腰まで支えるサポートタイツなども売られています。いろんなものがあるので、自分に合ったものを使うようにしてください。オススメは、CW-X ジェネレーターとCW-X スタビライクス
、そしてミズノ BG 9000
です。しっかり腰もサポートしてくれます。
十分なストレッチ
登山前の登山口や山行中の休憩時には、腰回りのストレッチをして筋肉をほぐしましょう。また日頃からお風呂上がりなどに腰痛予防の体操やストレッチもしましょう。左右のバランスが正しくとれた姿勢を保つことも重要です。
筋肉トレーニング
山行中の腰痛は、腰回りの筋肉の低下や老化が原因の場合が多い。日頃の注意として、筋肉トレーニングをおこなって、とくに腹筋と背筋を重点的に強化してください。
薬を飲む
足の”つり”対策で飲まれる漢方薬『芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)』もオススメ。芍薬甘草湯は、筋肉のケイレンをおさめるので、有効です。
腰痛の対処法
登山中の腰痛の対処法として、「腰サポーター(腰ベルト)」を腰に装着すること。痛みの症状が改善される場合が少なくありません。
もし腰ベルトを装着しても、動けないほど痛かったり、足にシビレがあるなら、無理に歩かず、しばらく休憩をとって様子をみてください。
それ以外は、ザックを降ろし休息し、ストレッチとマッサージ。カイロがあれば、保温も効果あり。漢方薬『芍薬甘草湯』も持っていれば服用しましょう。
それでも改善が無いようであれば、下山を。自力下山が無理なら、救助要請をしてください。