単独行の登山装備とは?

装備一式を1人で背負う単独行。

だから、『本当に必要なものを持つ』。

ひとりで歩くためには、何が必要で何が不要かをあらかじめ、キチンと頭に入れておくことが大切です。

でも、単独行だからといって、特別な道具や装備が必要になるわけではありません。

山行に合わせて、装備の内容を変えましょう。

ポイントは3つ

  • 軽量化
  • 必要最低限
  • 使いこなす

一人ですべてを背負う単独行(ソロ)だからこそ、装備の軽さが重要。そして、「背負う装備が本当に必要かどうか見極めること」や「持って行く装備を使いこなすこと」も大切になります。

以下で、単独行の登山装備について、お伝えします。

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カギは軽量化

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装備の軽量化は、色んな恩恵があります。

  • 足腰への負担が軽くなること
  • 身軽になって歩くスピードが上がること
  • 気持ちに余裕が生まれること

軽量化は、ただやみくもに装備を減らしたり、ただ軽い道具に買い換えたりすることではありません。きちんとポイントを抑えて、意味のある軽量化を目指してくださいね。

でも、考えのない軽量化は危険!

単独行の場合、自分1人ですべての装備や食料を背負うので、できるだけ荷物の量を減らしたり、薄くて軽い道具を選んだりします。

でも、軽量化のために安易にあれこれも削ると、いざというとき充分な対応ができなくなり、安全性を損なうことにつながってしまいます。

必要な装備は、確実に持つ』ということをまずは徹底してください。その前提があった上での、軽量化です。

装備の重量をすべて、はかってみよう

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自分が背負う装備がどのくらいの重さなのかを把握してください。

何が重くて、何が軽いのか?

ザック、レインウェア、登山靴、食料は当然のことですが、テント、シュラフ、マット、ストーブ&燃料、ヘッドランプ、着替えのウェア…。

登山中に身につけ、背負うものすべてをはかって、総重量だけでなく、装備の1つ1つが何グラムか把握してください。感覚だけでなく数字にすることで、何が重いのかに気づき、軽量への一歩を踏み出すことができます。

趣味に関する装備はワガママに!

必要最低限だけの装備を考えてしまうと、「趣味の荷物」や「好みの食べ物」なども削除する対象となってしまいます。

そうなると、本来の山行の目的である『山を楽しむ』ことができなくなります。

山は楽しむ所なので、趣味に関する装備は無理に削ってガマンせず、ワガママを通して、割り切った装備リストを作成してください。

このように、「削減するところ」と「削減しないところ」をキッパリ決めるのも手です。

山での経験を積んでいけば、装備の選定の正確性が徐々に上がります。何事も極端になりすぎず、装備の軽量化も楽しみながらやってみてください。

ベースウェイトを5kgに抑える

ウルトラライト』というハイキングスタイルでは、水と食料、燃料などの消耗品を除いた装備重量を『ベースウェイト』と呼び、装備重量の基準となっています。

ベースウェイトは、背負うザックの重量であって、歩行時の衣類や靴、ポケット内のものは含みません。また、ストックも慣例的に含みません。

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そして、ウルトラライトハイキングの目安は、10ポンド(約4.5kg)以下である『4〜5kg』となっています。

最新の軽量な道具をそろえればベースウェイトを5kgに抑えるのは、不可能ではありません。そうなれば水や食料、燃料までを含めた装備を10kg以下に抑えるのも夢ではないです。

体感重量がグンと変わりますよ♪

必要最低限を見極める

少しでも荷物の量を減らすためには、必要最低限の装備を見極めてください。

必要な装備は確実に持っていくが、過剰に持っていく必要はない。

必要を満たす最低限のラインを見極めることが大切です。

たとえば、調理器具として「シングルバーナー」と「カートリッジ」を装備している人がいますが、お湯を沸かしたり、ちょっとした煮炊きだけなら固形燃料で十分に間に合います。固形燃料なら、ストーブ自体は100g未満で、固形燃料も1タブレットあたりわずか十数グラムで、超軽量。

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「予備」ではなく「メンテナンス」を

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予備の装備は、いざというときの備えになり、単独行をする上で心強いのですが、持ちすぎるとザックはかさみ、重量もアップしてしまいます。

山行前のメンテナンス」を確実に行うことで、予備装備が不要になる場合もあるので、結果的に装備の軽量化につながります。

ヘッドランプは、山行前に新電池に交換する。ガスカートリッジは新品を用意する。そのほかすべての装備の手入れをし、壊れそうなものは事前に補修する。

事前の点検&メンテナンスを確実に行えば、予備を持っていく装備は最小限で済み、荷物を減らすことができます。

長所・短所を考慮して山行に合ったものを

山の道具は、多様化しています。

たとえば『水筒』一つでも、いろんな選択肢があります。

  • ペットボトル
  • ハイドレーション
  • 広口ボトル
  • 保温ボトル

その中から山に持っていく道具を選ぶとき、単に「軽い」という理由だけで選んではダメ。

ハイドレーションはこまめな水分補給には便利ですが、水以外の飲料には適しません。長期山行で中を洗うことを考えれば、広口ボトルがオススメ。また、夏以外の山行で温かい飲み物を携行するには保温ボトルが必須。

山行内容に応じて、最適なものを選んでください。

1つの装備をいろんな用途に兼用する

1つの装備を他の用途に兼用する」ことでも、荷物を減らせます。そして、それは装備の軽量化につながります。

たとえば、次のようなものがあります。

  • 『レインウェア(雨具)』を雨天時以外に、防寒着として着込む
  • 『シュラフ・カバー』を雨天時にザック内の荷物が濡れないようにするインナーパックとする
  • 『ザック・カバー』をテント内で小物を整理して濡れを防ぐためのとして使う
  • 背面にクッションがある『ザック』から荷物を出して、それをテント内で身体の下に敷けば、マットは短めで足りる

通常の用途以外に「山道具の使い道」を模索してみてください。

持参した衣類は、できるだけ着用するつもりで

衣類は余分に持っていきがちですが、過剰な防寒着や着替えは無駄です。

最適な衣類選びのポイントは、2点。

  • 登る時期の最も寒い気温を想定し、その寒さに対応できるレイヤリングを考えること。
  • 山では持参した衣類をできるだけ着用し、暖かさを維持すること。

また、寒さ対策とは別に、汗や雨で濡れたときに備え、肌に触れる衣類の着替えを1セット用意しておきましょう。濡れは低体温症を引き起こします。

持っていく荷物を使い切る、すべては『アイデア次第』です。

使いこなせる道具を持っていく

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1人で安全に登るには、ツエルト、ファーストエイドキット、ロープなどは絶対に必要という先入観があるとしたら、その考えはいったん捨ててください。

たしかにケガをしたときにはファーストエイドキットは必要だし、ビバークするときにはツエルトは欠かせません。でも、それは「その道具を使いこなせる」という大前提があってこそ。

あると便利、あると安心!』という言葉にだまされてはダメ。使えないものを山に持っていっても意味はないし、無駄になるだけ。

使えない道具は、装備リストから外し、その道具が必要となるような計画は立てない。または、他のリスクマネジメントの方法を考えることがGood♪

もし山行に必要不可欠だと考えるなら、事前に使い方を身につけた上で持って行きましょう!


単独行で山に入るなら、緊急事態を想定して万全の態勢で望んでください。

たとえ低山であっても、ホイッスルやツエルトなどを持参し、ヘッドライトの予備電池や、非常食、体温調節のための衣類も忘れずに携帯してくださいね♪