登山のイノシシ対策

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イノシシは、アジアやヨーロッパなどを中心にアメリカ大陸やオーストラリアなどにも生息している、世界的にもメジャーな野生生物です。

動きが鈍そうに見えますが、実のところ、高い身体能力を備えたケモノです。不用意に近づかないようにしてください。

以下で、『登山のイノシシ対策』をご紹介します。

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イノシシ(猪)とは

日本には、ニホンイノシシとリュウキュウイノシシの2種類が生息しています。

ニホンイノシシだと、『体長は雄110–170cm雌100–150cm)、体重80–190kg。ちなみにリュウキュウイノシシは、ニホンイノシシよりも小柄です。

イノシシは、生息場所や栄養状態によって大きな個体差があり、米国で体長約2.8m、体重約470kgもある巨大なイノシシが捕獲されています。

全身茶褐色から黒褐色の剛毛で覆われていて、指の数は前後ともに4本で、2個の蹄を持った特徴のある足跡を残します。

オス・メス共に、上アゴと下アゴの鋭いキバが生えていて、オスは特にキバが長いのが特徴です。ただ、このキバは、攻撃用というよりもむしろ護身用。

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生態

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イノシシは、嗅覚に優れ、非常に神経質で警戒心の強い野生動物。普段より見慣れないものなどを見かけると、それをできるだけ避けようとする習性があります。

また、人里に下りてくるのが夜間なので『夜行性』と思われがちですが、基本的に昼行性で日中に採餌(さいじ)のため行動しています。

生息場所

イノシシは、西日本を中心に、北海道と東北地方の日本海側を除く、日本中に生息しています。近年は、東北地方での出没も増え、北上傾向に。

生息域は、低山帯から平地にかけての雑草がしげる森林から草原で、川や池などの水場が近い場所、さらには、人里に近い雑木林や森にも好んで住み、農作物を求めて民家に出没し、果樹やイモなどを食い荒らす被害も多く報告されています。

そのため、農作物の被害にあう「山間部の農家の人たち」は、電気柵を設置したり、音や犬、他のケモノのニオイや唐辛子(カプサイシン)など、いろんな策を講じて、イノシシの撃退をしています。

食性

イノシシは、嗅覚が鋭くニオイをかぎ付け、木の実(ドングリなど)や植物の根(イモ類など)、タケノコ・キノコなどを食べる草食に非常に偏った雑食性の生物。

また、小動物(ミミズ・昆虫類・ヘビなど)など、何でも食べます。

優れた身体能力!?

イノシシは、短い足とずん胴な体に見合わない優れた運動能力を持っています。速いイノシシだと、約45km/hの速さ!また力も強く、高いジャンプ力も。

基本的には水を嫌い、泳ぐことはありませんが、追い立てられたりして止むを得ず泳ぐこともあります。

身体能力は非常に高いと覚えておいてください!

イノシシ(猪)に出会ったら

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山では、登山道とケモノ道が交差していることがよくあり、そのために山奥に入らなくても、イノシシに、ばったり会うことがあります。

イノシシと出会ったときは、熊と同じように、こちらから刺激するようなことをせずに、無関心を装うことが基本です。そうすれば襲ってくることは、まずありません。

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イノシシの攻撃方法

イノシシは、主に突進による攻撃をしかけてきます。また、キバ噛み付きによる攻撃も。

以下で、キバの有無による『オスとメスの攻撃方法の違い』を説明します。

オスの場合は、長いキバが生えているため、鼻先をしゃくり上げるようにしてキバを用いた攻撃を行います。また、オスのキバは非常に鋭く、作業服程度の厚さの布も容易に切り裂いてしまうほど。その上、このキバの攻撃は、ちょうど成人の太ももの高さに当たるため、人間が攻撃された場合、大腿動脈を破られて失血死するケースが多く、非常に危険です!

メスの場合は、キバが短いので、キバによる攻撃は少ないですが、代わりに噛み付く場合があります。メスでも、小動物の骨程度であれば噛み砕く程の力があるので、要注意です!

ウリ坊は、カワイイけど近づくな!

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ウリ坊とは、イノシシの子供のこと。縞模様の姿カタチが、瓜(うり)に似ていることから、そのように呼ばれます。

すごくカワイイので、近づいて写真に撮ったり、なでたくなるんですよね。でも、ウリ坊の近くには必ず、親イノシシがいます。

そして、子供に危害を加えていると判断し、突進してきます。親の愛は、どの生物も同じなんです。人間でも、怪しい人が自分の子供に近づいてきたら、守ろうとしますよね。

なので、ウリ坊には、近づかない方がいいですよ!

襲ってくることもあります

イノシシが人間に襲いかかる場合は、イノシシとして最後の手段です。

イノシシは、キバのある見た目から、狂暴そうなイメージを持たれがちですが、狂暴な動物ではありません。山道でばったり出会ったら、イノシシの方もびっくりしています。

  • 追いつめられて逃げ場を失ったとき
  • 子供を連れているとき
  • 発情期のオス
  • ねぐらなどに接近した場合

普通は、襲ってくることはほとんどなく、イノシシの方が警戒して逃げてしまいます。

イノシシに突進されたら

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基本的に、イノシシが突進してくることはないのですが、状況によっては突進してきます。

その場合は、鋭い牙で下半身の血管を突かれないように、下半身を中心に防御してください。太ももには太い動脈がありますので、場合によっては致命傷になります。

猪突猛進!?

「目標に向かって、向こう見ずに進むこと」を『猪突猛進』 といいます。これは、イノシシが真っすぐにしか進めないところからきていると言われています。

でも実際は違い、他の動物と同様に、イノシシは前進している際、急停止するなどして方向転換することができ、真っすぐにしか進めないというのはウソ。

スペインの闘牛士のように、「ギリギリで避ければいい!」と考えないでください。

イノシシにかまれたら

イノシシにかまれた場合は、細菌感染の恐れがあるので、傷口の消毒をしたのち、下山して医療機関へいってください。


僕は、兵庫県の六甲山で3度ほど、イノシシを目撃。想像以上に大きくて、怖い印象だけが残りました。

イノシシは、警戒心が強いと書きましたが、人に慣れたイノシシは、逆に近づいてきます。間違っても、餌を与えないように注意してください!

人と野生の境界線を誤ると大変なことになりますので…

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