登山中の低体温症の対処法

低体温症は、死と隣り合わせの疾患。残念なことに「コア体温(体の中の温度)が30℃以下では蘇生は困難」といわれています。

そのため、軽度の段階での処置が重要!

以下で『登山中の低体温症の対処法』をご紹介します。

低体温症になってしまったら

低体温症の対処法は次のとおりです。

  • 雨・風を防げる場所に移動する
  • 濡れている服を着替える
  • 体を温める
  • 温かい飲み物を飲む

雨・風を防げる場所に移動する

体温をさらに低下させる状況から逃げるため、小屋などがあれば避難してください。無い場合は、テントなどを設営するか、雨・風が防げる場所や樹林帯に移動してください。

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濡れている服を着替える

濡れている服を着続けることは大変危険です。体温を確実に奪っていきます。濡れている服を脱いでください。乾いているものがあれば、着替えます。

体を温める

体温が34℃程度までの軽い低体温症の場合は、外の熱源に頼らずに自分で回復できる場合が多いので、どのような温め方でもOK。通常は、ザック内にあるものをすべて着込みます。

そして、お湯を入れたペットボトルや携帯カイロなどを使って、ワキの下、首、肩、そけい部(股の付け根)など、皮膚の表面に近い太い血管を温めてください。

その際、ヤケド防止のために直接肌に触れないように布でくるんでください。

体温低下が著しい場合は…

体温が34℃以下の場合、急激な加温は避け、防寒着やシュラフなどを使って保温し、安静な状態を保ちます。

急激に手足を加温すると、冷たい血液が急に心臓に流れ込むことで、不整脈を引き起こしてしまうことがあります。

不整脈とは?

不整脈とは、心拍数や心臓の動きのリズムが一定でない状態の事。突然死の原因のひとつ。

冷えた体表面を急激に加温すると、末梢血管などの冷えた血液が体内に循環してしまい、コア体温が低下させてしまいます。この現象を「アフタードロップ」といいます。

アフタードロップを避けるために、丁寧な対応が必要になります。

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温かい飲み物を飲む

そして温かい飲み物を少しずつ飲んでください。『糖分』は、すぐにエネルギーに変わるので、「砂糖水」などの甘い飲み物がGood。

低体温症になると、無関心になる

低体温症になってしまうと、軽度の症状でも物事に無関心になる傾向があります。

温かい飲み物を飲む」「何か食べる」「防寒着を着る」などという寒さに対する当たり前の行動自体が億劫に。

そのため、症状の進行を食い止めるための対応が、どんどん手遅れになっていく可能性が高くなります。

低体温症になると、「当たり前のことが当たり前にできなくなってしまう」ということを、しっかりと覚えておいてください。