登山のトレッキングポールとは

トレッキングポールとは、山で使う、歩行をサポートするための杖のこと。

以前は、高齢者の「杖」と似たイメージがあるためなのか、なかなか使用に踏み切れない人も多かったのですが、今では年齢の高低に関わらず、山歩きを快適にするために欠かせない大切な山道具の1つとなりました。

トレッキングポールの歴史

トレッキングポールを世界で最初に販売し始めたメーカーは、ドイツのメーカー「レキ」社です。当初はアルミ製のスキーポールなどを製造していていました。

レキ社の創業家と親交があった有名な登山家”ラインホルト・メスナー”の進言と協力により、1974年に誕生したのが『トレッキングポール』です。

当時の時点で、長さを変えることができる調節機能と、地面からの衝撃を吸収する衝撃吸収機能も備えていました。

トレッキングポールの効果

トレッキングポールを使う効果は、不整地でバランス能力を高めること、推進力を得ること、斜面から受ける衝撃を和らげることの3つ。

  • バランス能力を高める
  • 推進力を得る
  • 斜面から受ける衝撃を和らげる

効果的な使い方を身につけると、体にかかる負担を減らし、山中での歩行を助ける「大切な相棒」になってくれます。

快適な登山を実現するためにも、トレッキングポールを使ってみてください。

トレッキングポールで負担が軽減

トレッキングポールは、登山時の疲労蓄積を抑え、より安全・快適に登山を楽しむための『4足歩行の提唱』から生まれました。

トレッキングポールの働きは、体重と荷物の重さを腕に分散させ、脚の筋肉や関節の負担を軽減することです。つまり、人間を2足歩行から4足歩行へ変えるわけです。

膝痛には特に効果あり

4足歩行への変化は、登山者を悩ます『膝痛』には特に効果があります。

通常、体重と荷物の重さがヒザにかかってしまいますが、トレッキングポールを使うとヒザに集中する負担が腕にも分散し、膝痛の悩みが軽減。山歩きがより楽しくなります。

山登りは「左右から」も脚を酷使する

また歩行中は、体の重心が左右に移動します。そのため脚の筋肉は、体を前に進めるためだけではなく、重心の左右のブレを抑え,バランスを保つことにも酷使されています。

トレッキングポールを使って、横に突くことで体に対する過度なブレが抑えられます。このバランスをとるだけでも疲労度が減少します。

つまり、トレッキングポールは、体を前に押し出すための推進力だけでなく、体重と荷物の重さを腕にも分散し、直立した体のバランスをとり、前進運動を楽にするという優れた山道具です。

トレッキングポールの各部の名称と機能

グリップ

持ち手の部分。形状により「I型」と「T型」字型に大別できます。材質はコルク、ゴムラバーなど。

シャフト

トレッキングポールの本体パーツ。形状変更にはいろんなタイプがあります。材質はアルミ、ジュラルミンやカーボン素材など。

バスケット

トレッキングポールの先端に取付ける円形のパーツ。過度に地面に刺さらないようにするために使います。着脱可能。

石突き

トレッキングポール先端の硬い金属製のパーツ。地面をしっかりとグリップできるので、雪上やぬかるみで効果を発揮。でも鋭利な形状なので、登山道や植物を傷つける可能性もあり。

チッププロテクター

鋭利な石突きに取付けるゴム製キャップ。滑らないように溝が掘られています。地面の状態や状況に応じて着脱します。木道や植生の保護のためにも取付けたほうがよい。

ストラップ

トレッキングポールが手から落ちるのを防ぐだけでなく、グリップをつかむ際に手と一体感を持たせるパーツ。多くのモデルで長さ調整が可能。

シャフトプロテクター

シャフトの末端をカバーし、破損から守るためのパーツ。モデルによっては、この部分に長さ調整用のワンタッチロックシステムが取り付けられています。

スノーバスケット

サイズが大きい積雪期用バスケットのこと。柔らかい雪の上だと深く突き刺さってしまいますが、これを付けると雪面に沈まず、効果は絶大。